国民森林会議は森林・林業に鋭い関心を持つ幅広い会員で構成される任意団体です。
- 団体名称 国⺠森林会議
- 所在地 〒160-0023 東京都新宿区⻄新宿3丁⽬ 3-13 ⻄新宿⽔間ビル6階
- E-mail info☆peoples-forest.jp(☆を@に置き換えてください)
- 設⽴ 1982(昭和57)年2⽉
- 会⻑ 藤森隆郎(農学博⼠・元 森林総研森林環境部⻑)
- 副会⻑ ⼭⽥純(酒匂川流域グリーンフォーラム事務局⻑)
- 事務局⻑ 泉英⼆(愛媛⼤学名誉教授)※提⾔委員⻑兼任
- 役員数 監事 1人、地域委員⻑ 2人 、編集広報委員⻑ 1人
- 会員数 正会員 100名、賛助会員 個⼈ 130名・団体 30団体
主な活動
- 会誌発行 『国民と森林』誌 年2回発行(会員、賛助会員に送付)
- 公開講座 森林・林業に関する有識者を招いて随時各地で開催
- 提言活動 林政に関する提言書を作成して林野庁等に提出
設立趣意書(1982年)
森林の未来を憂えて――国⺠森林会議設⽴趣意書
⽇本の⾵景の象徴である松林が枯れつづけています。 近年、台⾵や豪雪で各地の⼭林が⼤きな被害をうけました。また、森林を伐りすぎたため、⽔資源の不安が強まっています。 1960年代の⾼度経済成⻑のもとで、⼈びとは農⼭漁村から⼤量に都市へ流出しました。とくに林業の分野では、戦後⼤規模に造林を進めたにもかかわらず、その⼿⼊れはなおざりにされています。 ⽇本の森林は、いま病んでいます。このままではわが国の⽂化を育んできた森林・⼭村はさらに荒廃し、その未来はまことに暗いといわねばなりません。 このような現実を⾒すごしてよいのでしょうか。いま私たちは、次のような課題の解決を迫られていると思います。 一、21世紀初頭までには、地球上の森林の2割が失われるといわれています。⼈類にとって重要な機能をもつ森林に、私たちはどのように活⼒を与え、守り育てていくべきでしょうか。 一、森林は、林業にかかわる⼈びとによってこれまで⾟うじて⽀えられてきました。このままでは、その担い⼿を失う⽇が近いのではないでしょうか。 一、⼭村に住み、林業で働いている⼈びとと、都市に住む⼈たちとはどのように⼿をにぎり合えるでしょうか。 一、いまみられる⺠有林や国有林の危機的状態は、どのようにして克服することができるでしょうか。 一、いま、わが国は、⽊材需要の7割を外材に依存しています。森林資源の枯渇する中で、開発途上国の森林にどのようにかかわるべきでしょうか。 このような森林をめぐる諸問題の解決は、決して林業関係者だけにゆだねておくべきではありません。美しい国⼟と緑を⼦孫に残すために、⽇本の森林はどうあるべきか、いまこそ国⺠的合意を⾼める必要があります。 私たちは、以上のような国⺠的⽴場から、将来の森林や林業、⼭村のあり⽅を⽅向づけ、提⾔としてまとめ、その実現を期したいと思います。このためには、広い視野と⻑期の展望に基づいた英知の広範な結集がぜひ必要です。 そこで「国⺠森林会議」を設⽴し、広く国⺠・政府に訴えることを決意するに⾄りました。多くの⽅々のご賛同とご加⼊を望んでやまない次第です。
1982年1⽉9⽇